テロ集団に3億円渡した―鈴木宗男元官房副長官 |
テロ・グループに身代金を渡したことを公然と認める。それだけで政治家失格だろう。
このキルギス事件では、中山恭子氏(当時在ウズベキスタン大使)の奮闘が知られている。が、鈴木宗男氏(当時官房副長官)の言うとおり、3億円出したのが事実なら、テロ集団を増長させた可能性もあり、事件全体の再評価・再検証が必要になってこよう。
中山氏のコメントないし反論に待ちたいところだ。下記エントリ参照。
■中山恭子氏のさらなる経験共有に期待する
http://island3.exblog.jp/23757061/
産経 2015.2.18
【夜の政論】
宗男・貴子父娘 「ズタ袋で身代金3億円運搬した」 “お約束”の感涙をぬぐう愛娘
……
宗男さんは平成11年、キルギスの日本人人質事件で、官房副長官として陣頭指揮にあたっている。その経験からみると、今回の政府の対応はどうでしたか。……
身代金といえば、キルギスの事件で日本政府は3億円を極秘に支出したとされている。今でも政府は公式には否定していますが。
「私が官房副長官として支出を決済しましたよ。3億円をドル札に替え、『外交行嚢(こうのう)』というズタ袋に詰めてキルギスに運んだのです」
……
周囲には、政府が身代金支払いを認めてしまうことへの懸念もある。だが宗男さんは「経緯はキルギスの国会でオープンになっている。今後のためにも、経緯を明らかにした方がいい」と語る。
「日本政府は、当時も身代金を支出しないで解決しようとしていました。その線で交渉の最前線に立っていたのが、駐ウズベキスタン大使館員だった高橋博史。彼は確実な交渉ルートを持っており、実際、身代金なしの解放寸前までこぎつけていました。僕は『高橋を使え』と何度も指示しましたが、外務省は彼がノンキャリア(非幹部候補)なので使いたがらない。逆に現地に飛んだキャリア(幹部候補)官僚2人が、キルギス政府に『日本は必要なら金を出す』とつぶやいてしまった。現地では高橋に『日本は二重基準か』と不審の目が向けられ、ゲリラと交渉する彼の身にも危険が迫る状況になったのです。そのうち、キルギス政府が『人質解放には300万ドル必要だ』と言ってきたのです」
念のために断るが、日本政府はこの経緯を否定している。ただ、宗男さんの話は具体的な内容に富んでいる。
「こういう究極の事態でも、日本の官僚は『手柄をどちらが取るか』と出世争いに利用しようとする。だから、今回もさまざまなことをよく検証した方がいいと思うんです」。……