加藤記者拘束でなく、駐韓大使収監、大使館占拠を |
産経加藤記者の帰郷を認めないに当たり、「韓国法務省の当局者は審尋で、前支局長の在宅起訴に日本の外務省が強く抗議していることを挙げて帰国を認めれば刑事裁判に出廷しなくなる可能性を指摘し、出国禁止措置を解除しないよう求めた」のだという。
もし加藤記者が出廷しなければ、駐韓日本大使を代わりに逮捕収監するなり、大使館を占拠するなりすればよいだろう。法治国家ではないのだから、そのぐらい簡単にできる。
個人に対するいじめめいた姑息な措置ではなく、文明世界をアッと言わせる大胆な動きに出ることを、韓国の名誉のために勧めたい。また、その方が面白くもある。
産経 2015.2.14
【主張】前支局長帰国問題 これが正常な司法判断か
これが民主主義と法の支配をうたう国の司法判断なのか。耳を疑う。
韓国の朴槿恵大統領に関するコラムをめぐり、名誉毀損で在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が出国禁止措置の執行停止を求めた仮処分申し立ては、ソウル行政裁判所で棄却された。前支局長の帰国は認められなかった。
昨年8月に始まる出国禁止措置は期間の延長を繰り返し、すでに半年余りの間、続いている。
前支局長はソウル中央地裁で行われた3回の公判に出廷し、誠実に対応してきた。今後の公判についても出席を約束し、産経新聞社もこれを保証する上申書を提出した。隠滅すべき証拠もない。
出国禁止を続行する理由は、どこにもないはずである。
前支局長は昨年10月、東京本社編集局社会部への異動発令を受けたが、帰国がかなわないため、本来の取材活動に従事することができていない。
初公判では退廷後に、前支局長を乗せた車を暴漢が取り囲み、卵を投げつけられた。警官や警備員はこれを傍観していた。支局周辺でも右翼団体がデモを行っている。そうした異常で危険な状況に前支局長は置かれている。
韓国法務省の当局者は審尋で、前支局長の在宅起訴に日本の外務省が強く抗議していることを挙げて帰国を認めれば刑事裁判に出廷しなくなる可能性を指摘し、出国禁止措置を解除しないよう求めたのだという。
日本は渡航の自由を保障している。政府の抗議は、出国禁止を続行させる理由にはなりえない。
前支局長のコラムは旅客船「セウォル号」沈没事故当日の朴大統領の行動について、韓国紙の報道を引用する形で「噂」に言及し、「真偽不明」と断った上で風評の背景について論じたものだ。
名誉毀損による起訴自体が不当なものだった。日本政府が抗議したのは当然である。政権に不都合な報道に対して公権力の行使で対処するのは、民主国家のありようとはいえない。
いま世界では、表現、言論、報道の自由を守る戦いが広がっている。それはテロリズムとの戦いであり、独裁国家との戦いでもある。そうした中、前支局長の在宅起訴以外にも政権側がメディアを訴える訴訟が相次ぐ韓国は、極めて異様に映る。

