慰安婦「検証報告書」と河野洋平の講演−「すべて正しい」 |
今回の政府報告書「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯」(2014年6月20日)を河野談話の有名無実化だと激しく非難している韓国側も、「良心的日本人」と位置づけてきた、そして今後も位置づけたい河野の上記「失言」にはとまどっているだろう。
韓国側としては、河野にノーコメントないし、安倍政権の「右翼的意図」への批判的コメントを期待していたはずだ。
河野のような愚かながら保身にはさとい男に頼る愚かさに、韓国側が気付けばよいのだが…まあ無理だろう。
報告書中には例えば次のような箇所もある。
(6頁) 韓国側は,仮に日本側発表の中で「一部に強制性があった」というような限定的表現が使われれば大騒ぎとなるであろうと述べた。これに対し,日本側は,「強制性」に関し,これまでの国内における調査結果もあり,歴史的事実を曲げた結論を出すことはできないと応答した。また,同協議の結果の報告を受けた石原官房副長官より,慰安婦全体について「強制性」があったとは絶対に言えないとの発言があった。
なお河野は、「私が日本を貶めるわけがないじゃないですか。当時官房長官ですよ」と見得を切っているが、今回の報告書により、談話発出後の河野の記者会見における発言が、日韓合意以上に韓国側に迎合した“官房長官による反日行為”だったことも改めて明らかになった。
下記、第2ブログエントリ参照。
http://island3.exblog.jp/22820917/
産経 2014.6.21
河野洋平氏、山口の講演要旨 「誤った事実は謝罪する」
日韓両国の長い歴史には不幸な問題がいくつもありました。正面からそれに向かい合い、人権意識に基づいて日本政府は正しい歴史認識の立場を取らねばならない。現政権は村山談話も河野談話も継承すると認めている。不規則発言は改めるべきです。
誤った事実は誤っていたと謝罪する。それが国際社会から理解を得る一番の方法です。「他国も昔は同様のことをやっていた」と開き直るのは卑怯なことです。速度違反で検挙された人が、周りもやっていると居直るようなもの。
河野談話作成の過程で、資料を集め、同時に従軍慰安婦の聞き取り調査も行った。様々な意見がある。慰安婦の発言は真実なのか。発言の裏を取ったのか。だが、最後は被害者の話を聞き、反省をすべきだろう。
戦時中の軍施設内に慰安所があったのは確かなこと。慰安婦の中には自分からやってきた人もいるかもしれません。誰かに連れて来られた人もいるかもしれません。だけど慰安所に入ったら「私はここで働きたくないので帰る」と言っても軍の指揮下なので帰ることはできませんよね。命令によって拒否はできない。ならば強制的なものとみるべきでしょう。
私が日本を貶めるわけがないじゃないですか。当時官房長官ですよ。誠心誠意、日韓関係を将来にわたって良好なものにしたい。そうした気持ちだからこそ資料を集め、努力した。
今日本がやるべきことは日韓関係を尊敬しあえる間柄にすることです。河野談話以降、日韓関係は良好だった。それがこの2、3年でなぜ互いに相手国を悪く言うようになったのか?
両国の指導者に言いたい。協力し合う関係を構築するのは必然なんです。両国がよりよく生きていく上で大局的な見方をしてほしい。
この問題については今まで発言を避けてきた。静かに冷静にこの問題についてみなさんに考えてほしいと思ったからです。
私は夕べ、検証報告書を読みました。足すべきことはない。引くべきこともない。すべて正しい。
両国の良好な関係を築くために民間のみなさんにもぜひお願いしたい。心からそう祈念しています。