日共・志位の奇異なポスターと宣伝本の韓国語版 |
最近街中で見掛け、見るたびに違和感を覚えるのが、この日共・志位のポスターである。不自然に力の入ったポーズと顔つきに、この男における日本的情感の欠落、美的感覚の欠如がよく現れている。
なお、最近、日共が志位和夫著『いま、日本共産党』の韓国語版を出したという。下に一部引いておく。例えば、慰安婦問題は「植民地犯罪」であり、事を捏造のうえ蒸し返し続ける韓国側の主張が正しいとしている。
共産党の看板さえなければ(日共によれば、「共産」とは「共にしあわせを産む」の意らしいので、「しあわせ党」とでも名前を変えていれば)、「良心的日本人」の代表として韓国で持て囃されるべきところを、惜しい話だ。
2013年5月18日(土)
『いま、日本共産党』韓国語版序文
志位 和夫
日本共産党の志位和夫委員長が、著書『日本共産党とはどんな党か』の韓国語版『いま、日本共産党』に新たに書き下ろした序文を紹介します。
韓国の読者のみなさんへ
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私たちは、共産党ですから、人類は、資本主義という利潤第一主義の体制をのりこえて、未来社会(社会主義・共産主義社会)に発展するという展望をもっています。
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「共産党」というと、崩壊した旧ソ連の共産党などを連想する方もいるかもしれません。しかし、日本共産党は、日本の党と運動の進路は、自らの頭で決め、どんな大国であっても外国の指図は受けないという自主独立の立場をつらぬいてきました。1960年代に、当時のソ連共産党や中国・毛沢東派から、「自分たちのいいなりになれ」という激しい干渉攻撃がくわえられたときにも、私たちは、自主独立の立場からそれをきっぱりと拒否し、打ち破りました。
ソ連がおこなったチェコスロバキア侵略(1968年)、アフガニスタン侵略(1979年)に対して、日本共産党は「社会主義と縁もゆかりもない暴挙」ときびしく批判し、ソ連と激しい論争をおこないました。1991年にソ連共産党が崩壊したさいには、「世界に覇権主義の害悪をもたらした党が崩壊したことを歓迎する」という声明を発表しました。
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日本の政界では、繰り返し、「過去の日本の戦争は正しい戦争だった」「植民地支配といっても、良い面もあった」などという、侵略戦争・植民地支配肯定論が問題になります。これは第2次世界大戦で同じ侵略国であった、ドイツなどではまったく考えられないことです。なぜこんなことが繰り返されるのか。それは、韓国のみなさんから見て、理解しがたい問題だと思います。
その根は、日本の敗戦後の再出発の過程にあります。日本の敗戦の直後には、侵略戦争をすすめた勢力が、戦争犯罪人として訴追され、あるいは公職追放とされました。ところが、侵略戦争を推進した指導勢力のうち、戦犯として裁かれたのはごく一握りの人々で、多くはまもなく「復権」し、日本の政治の中枢を握ることになりました。そして、そうした勢力は、戦後、長らく政権を握り続けている自由民主党(あるいはその流れの分岐である民主党や日本維新の会など)のなかに、脈々と受け継がれることとなりました。
靖国神社の参拝問題、歴史をゆがめる教科書問題、過去の戦争や植民地支配を賛美する数々の暴言――これらが今日も続いている歴史的背景には、右にのべたような事情があることを指摘しなければなりません。
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日本軍「慰安婦」問題の解決は、被害者の方々の年齢を考えても、緊急の課題です。その解決のためには、日本政府としてこの植民地犯罪について謝罪と賠償をおこなうことが不可欠です。
韓国政府は、元日本軍「慰安婦」被害者の賠償請求権に関して、1965年の日韓請求権協定にもとづく両国政府間の協議を繰り返し日本政府に求めています。しかし、日本政府は、「請求権の問題は解決済み」として、協議に応じる姿勢を示していません。
しかし、同協定の第3条1項は、協定の解釈及び実施に関する両国間の紛争がある場合には、「まず、外交上の経路を通じて解決するものとする」としています。日本軍「慰安婦」問題が、被害者の告発によって明らかとなり、政治問題化したのは1990年以降のことであり、「解決済み」との日本側の主張は成り立ちません。日本政府は、日韓請求権協定第3条の規定にしたがい、韓国政府との協議に早急かつ誠実に応じるべきだというのが、私たちの主張です。
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2013年3月6日
東京にて 志位 和夫