「脱中国」という大胆な長期的成長戦略 |
彼らは数十年にわたって、中国への積極関与策(エンゲージメント・ポリシー)、というと聞こえがよいが要するに宥和策の中心にあり、米企業と中国共産党幹部をつなぐ口利き業に従事してきた。
日本では、小沢一郎などが同様の存在であった。あるいは同様の存在を目指していた。
大陸中国が共産党一党独裁体制から脱し、自由民主化されれば、こうした政商ならぬ「商政」を排したより健全なビジネスが成り立つようになろう。
安倍首相周辺や、米保守派のホープ、マーコ・ルビオ上院議員らには、まず北朝鮮ついで中国の政体変更(レジーム・チェンジ)という「大胆な成長戦略」を追求してもらいたい。
「脱中国」、すなわち一旦中国市場から企業が次々引き上げる事実上の経済制裁が効く。共産党一党独裁体制をつぶし、おそらく「分割民営化」となった後に、みな勇躍戻ればよい。
産経
役立たずだった中国製の清浄機 「空気」変われば悪夢消滅
2013/03/22
【外信コラム】北京春秋
30年ぶりの北京駐在も1年9カ月になるが、40年余りの記者人生で今回ほど苦しんだことはない。着任3カ月でぜんそくが出始め、酸欠のためか夜中に悪夢にうなされる。血圧も1年を過ぎた頃から上がり、170を超えることも珍しくなくなった。
大気汚染と独裁国家の首都独特のストレスのせいだろうが、60代半ばの身にはことのほかこたえる。自宅に前任者から譲られた中国の大手メーカーの空気清浄機が2台あったが、効果がない。つけると薄ら寒い風がじゅうたんや布団のほこりを踊らせ、くしゃみが止まらなくなる。「日本製は違う」と聞いてはいた。だがこの悪印象が強過ぎて鍼(はり)や漢方薬に頼ったが、効果は長続きしない。
ところが最近、本社の指示で日本の空気清浄機を仕事場と自宅の寝室に設置して仰天した。まるで高原のロッジにいるような爽やかさで執筆ははかどるし、悪夢に苦しむこともなくなった。「こんなに違うと分かっていれば自費で購入していたのに!」と愕然としている。
習近平主席は「今ほど中華民族の偉大な復興という夢の実現に近づいたときはない」と言う。だが毒ガスのような濃霧の中、マスクもつけず道路工事をしている人々の夢は一体、いつかなうのだろうか。(山本勲)
【ついでに】
この時期のワシントン名物「ソフト・シェル・クラブ」。脱皮直後のカニなので薄皮ごと全部食べられる。塩味を効かせると実に旨い。共産党という堅い殻から脱した中国に通じる、といえばこじつけが過ぎるか。右上の黄色は、レモンを布で包んだもの。