Hall of Shame(恥辱の殿堂)とWall of Shame(恥辱の壁) |
ホール・オブ・フェイム(hall of fame 名誉の殿堂)をもじったホール・オブ・シェイム(hall of shame 恥辱の殿堂)という言葉がある。鳩山由紀夫や菅直人など、現役中から間違いなく殿堂入りだろう。
よく似た言葉にウォール・オブ・シェイム(wall of shame 恥辱の壁)があり、こちらは元々ベルリンの壁を指した。
日本政策研究センターの月刊誌『明日への選択』9月号の巻末に岡田邦宏所長が、「韓国による竹島の不法占拠はたった7人の警察官と30数人の漁民による占拠から始まった」という重要な事実に注意を喚起している。
それまで竹島では、日本の巡視船が日本領を示す標柱を立て、韓国の巡視船がそれを抜いて韓国側の標柱を立て、またそれを日本側が抜き…ということが何度か繰り返されていたが、昭和28(1953)年7月、竹島に上陸している韓国漁民を発見した海保職員が上陸して退去させようとしたところ、漁民の中に韓国警察官7名が混じっていて小銃を発砲してきた。「海上保安庁が竹島に上陸できなくなったのはこの事件以降のこと」だという。
要するに、韓国による不法占拠が固定化する発端は「たった7人の警官が上陸したこと」だった。
中国が略取を狙う尖閣諸島に警察官が常駐することの重要さは、この経緯を見ても分かる。
逆に中国側から、竹島における韓国と同じことを尖閣でやられてしまえば、日本の「実効支配」などたちまち崩れる。
実効支配が崩れれば、尖閣は日米安保条約の適用対象からはずれる。その悪循環が目の前に見えている。中国側が尖閣にwall of shameを築く前に、目に見える実効支配を行わねばならない。
それを逡巡する政治家は、ただちにhall of shame入りである。