ミシェル・バックマンとティーパーティを正しく理解する |
バラマキ福祉や公務員天国、民業圧迫に強く反対し、「自己責任」を掲げるティーパーティ(茶会)の支持を集めるミシェル・バックマン下院議員、リック・ペリー・テキサス州知事の二人が、米共和党の大統領候補指名争いで存在感を増してきた。
Michele Bachmann and Rick Perry
リベラル派の政治家や評論家は、民主・共和両党指導部による「連邦債務上限引き上げ合意」にあくまで反対することで、ティーパーティは無党派層からそっぽを向かれだしたと盛んに喧伝するが、“草の根保守のカリスマ”ラッシュ・リンボーは、それはリベラル派の希望的観測、自己欺瞞に過ぎないと一蹴する。
リンボーの発言から引いておこう。
ティーパーティの大したところは、実際、それが消え去り得ないことだ。実際、党ではないからだ。ティーパーティとは、ある精神状態だ。アメリカ国民がより小さな、より介入的でない政府を求める限り、ティーパーティは常に人を惹き寄せる。そしてオバマのような男がホワイトハウスにいる限り、大きな運動であり続ける。……
ティーパーティがベイナー・リード取引(前者は共和党の下院トップ、後者は民主党の上院トップ)に反対したから人々が怒っているだと?誰もがあの取引を嫌っているはずだ!ティーパーティとは、もう一度言うが、精神状態だ。自らをティーパーティ活動家と呼ぶ人々がいて、ティーパーティの旗の下でEメールでの資金集めがなされる。しかしティーパーティは精神状態だ。
日本の大手メディアは、アメリカの主流メディア(ほとんどがリベラル左派)の受け売りが中心のため、ミシェル・バックマンは「超保守派」のレッテル付きで紹介されがちだ。私が学生の頃、ロナルド・レーガンがやはり「超保守派」と常に書かれていたことを思い出す。単に「保守派」の方が正確な認識であり、「超」は不要だ。
■上記ラッシュ・リンボー発言の原文(Rush Limbaugh)
Left Lines Up to Attack Tea Party, But the Tea Party is a State of Mind
August 15, 2011
……The great thing about the Tea Party is it can't really fade away because it really isn't a party. It's a state of mind. As long as the American people want a smaller and less intrusive government, the Tea Party's always gonna be popular -- and it's always gonna be large as long as a guy like Obama's in the White House.
……People are furious because the Tea Party opposed the bipartisan Boehner-Reid debt ceiling deal? I thought everybody disliked that deal! But, again, the Tea Party is a state of mind. Now, there are people who call themselves Tea Partiers, and there's e-mail fundraising efforts under the Tea Party banner, but the Tea Party is a state of mind.……