ソウルの戦争記念館を惠谷治氏の解説で |
ソウル滞在中の6月26日、少し時間ができたので、戦争記念館を訪れた。
今回は、同行の軍事ジャーナリスト惠谷治氏に解説してもらいながら、兵器類(軍用機、戦車など含む)を中心にじっくり見て回った。
まず下の写真は、ソ連製の航空機AN-2である。
説明文に
「1948年にソ連で開発された複葉軽量輸送機で、低空飛行と200mの短い滑走路でも離着陸が可能である。気象観測、写真撮影、落下傘訓練、小規模兵力輸送など多目的に運用されていて、北朝鮮軍が多数保有している」
とある。長さ13.1m。幅18.2m。
見るからに時代物だが、惠谷氏によれば、木製部品を多用した北の同型機はレーダーに掛かりにくく、韓国軍の制服を着せた武装工作員を夜陰に紛れて南に送り込むため使うつもりだろうという。
次の写真は北の工作艇。
戦争記念館を訪れる前に会った、対北ラジオ局「自由北韓放送」代表の金聖玟(キム・ソンミン)氏が、「最近、脱北して2年の友だちが、韓国の刑務所に2か月入ったが、『一生入ってもいい』とのことだった」と語っていた。
確かに食事のみならず、自由についても、南の刑務所の方が北の一般社会よりましかも知れない。
ところで、記念館には、脱北者の証言をもとにした北の刑務所(教化所)の実物大模型もあった。懲罰用に押し込める檻もあり、現場・体験主義の惠谷氏が早速入って感触を確かめていた。