韓国統一部を訪問 |
本日午前10時から、韓国政府の統一部を訪れ、統一政策室離散家族課で拉致問題を担当するク・ビョンサム書記官らと意見交換した。日本大使館が面会約束を取ってくれたものである。
私は次の3点を質問した。
(1) 中国政府は、国連難民条約に違反し、脱北者を強制送還し続けている。その中には、日韓の拉致被害者やその家族、あるいは重要情報をもつ人も含まれているはずだ。日韓合同で強く中国に抗議するとともに、国際社会にもその旨おおやけにすべきではないか。
(2) 中国にも拉致被害者がいる。日韓両政府は、中国に対し、拉致解決への「協力をお願いする」のではなく、ともに北に圧力を掛けようと呼び掛けるとともに、国際社会にもその旨おおやけにすべきではないか。
(3) 拉致は現在進行形のテロという観点から、日本はアメリカに対し、北朝鮮のテロ支援国指定解除に異議を唱え、その後も再指定が適当との意見を伝えている。韓国も拉致被害者を抱え、また最近、北の攻撃によると見られる海軍哨戒艇撃沈事件や、黄長燁氏(韓国在住の元北朝鮮高官)暗殺の命を受け潜入していた北工作員を逮捕した事件もある。テロ支援国指定は、あくまでアメリカの内政問題だが、韓国政府も、日本同様、北の再指定を勧めるべきではないか。
この3点いずれについても、ク氏の答は、「敏感な問題なので、申し訳ないが、お答えできない」だった。官僚答弁にしても芸がなさ過ぎる、というのが率直な感想である。
統一部は対北「外交」を担当する省で、南北関係は民族内部の問題であり国際関係ではないとの建前から、外交通商部(外務省に当たる)とは別に設けられた部署である。
しかし、特に金大中時代以降、宥和的姿勢が目立つため、保守派の間では「仕分け」対象にせよとの意見が強かった。なるほど、というのが本日の印象であった。終始、礼儀正しい応対をしてもらい感謝している。
【ついでに】
今日の朝食、「プゴヘジャンクク」。乾しダラのスープ(大方沈んでいるが、薄く茶色に写っているのが乾しダラ)。ここ『プゴクッチプ』はこれが名物で、この1品のみ。右手のアルミ桶に、キムチなど副菜3種が入っている。
店の入り口。