「トウモロコシ飯を知らない人民」 を実現した偉大な将軍 |
下記ニュースについて
金正日が、「私は人民がまだトウモロコシの飯を食べていることに最も胸が痛む」と述べたそうだが、人民は「トウモロコシの飯」さえ口に入らないのが現実だ。
反省を装う際にも、さりげなく嘘を入れる。“卑小な将軍”金正日らしい。
「わが人民をトウモロコシ飯を知らない人民としてこの世に立たせよう」という目標は、すでに後ろ向きの形で実現している。
「人民に白米を食べさせ、小麦粉のパンや麺を腹いっぱい食べさせる」ことが、北朝鮮現政権の国家目標らしい。が、ここでも、前独裁者・金日成が掲げた「肉のスープ」はさりげなく落ちている。
「一般庶民は、もう肉は諦めろ」というメッセージなのだろう。
東アジアの夜。北で明るいのは、ライトアップされた巨大・金日成像の周りぐらい。韓国が島国のように見える。
イザ!ニュース
金正日総書記、トウモロコシの飯を反省
2010/02/02 18:49
【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮では核兵器やミサイル開発の一方でいまなお食糧難を解決できないでいるが、その実情について金正日総書記が最近、「私は人民がまだトウモロコシの飯を食べていることに最も胸が痛む」と語ったと伝えられる。
1日付の労働新聞が報じ、朝鮮中央放送も2日、同じ内容を伝えた。金総書記自ら困難な食糧事情を認めたものだが、表向き虚勢と強がりにあふれる北朝鮮では異例だ。問題の深刻さをあらためて浮き彫りにしたものとして注目される。
報道は「いまだわれわれには電気も足りないしコメも欲しい」とし、「偉大な金正日将軍」の下で力を合わせ困難克服に立ち向かおうといういつもの内容だが、金総書記の言葉として「トウモロコシ飯に胸が痛む」の後、次のように伝えている。
「いま私が行うべきことは、この世で一番立派なわが人民に白米を食べさせ、小麦粉のパンや麺(めん)を腹いっぱい食べさせることである。わが人民をトウモロコシ飯を知らない人民としてこの世に立たせよう」
労働新聞は9日にも食糧事情に関する金総書記の言葉として「(父・金日成)首領様は人民が白米ご飯に肉のスープを食べ、絹の服を着て瓦屋根に住むようにしなければならないといわれたが、われわれはこの遺訓を貫徹できずにいる」と伝えている。
これらの発言は父子2代の“失政”を自認した形だが、同時に「私は最短期間内に人民生活問題を解決し、人民を誰もうらやむことなくちゃんと暮らせるようにしようと思う」(9日)と、国民への配慮を強調し忠誠心の確保を狙っている。
北朝鮮は今年、労働新聞などの共同社説が例年になく「人民生活の向上」を強調し、金総書記の年初からの現地視察・指導も「生活関連」に集中している。
これは食糧難など国民の生活不満がこれまでになく深刻になっていることを示すもので、韓国との対話路線なども“生活支援”獲得の意図があるとみられている。