闘う気はないが「自由統一論」も容認する李明博政権―金成昱氏の話 |
韓国の若手を代表する保守派ジャーナリスト金成昱(キム・ソンウク)氏が、このところ、週に2,3度のペースで軍部隊を回って講演している。
氏が、「金正日政権を倒し、速やかに自由統一を実現すべきだ。皆さんにはその先兵になって欲しい」と語ると、大きな拍手が起こるという。
「自由統一論」が力を得てきたとはいえ、韓国では、「二段階統一論」や「国際管理論」、すなわち「早期の吸収統一は韓国の負担が大きいので、まず国際社会の助けで北を改革開放に導き、ある程度発展した段階で統一、その間中国の影響力増大は甘受する」といったナイーブかつ自主性を欠く議論も、特にインテリの間でいまだに根強い。
氏のような“過激派”を軍部が講師に招くのを、李明博政権は黙認しているのかと聞くと、金氏は次のように答えた。
李明博周辺は、信念を持った保守ではないが、親北左翼の問題性は分かっている。ただし、自ら闘おうという気はない。その分、自分のような人間の活動を許し、バランスを取っているわけだろう。
確かに、今回の訪韓中(09年12月下旬)も含め、そうした姿勢の政府関係者に何度か出会った。
なお、金成昱氏を経済的に追い込もうと、親北左派がさまざまに名誉毀損訴訟を起こしており、金大中、盧武鉉に任命された左翼裁判官が同調して、歪んだ判決を下す傾向があるという。
つい最近も、日本円にして250万円程度の損害賠償を命じられたそうだ。
アメリカでも左翼の法律家集団ACLU(米国自由人権協会、American Civil Liberties Union)が、「最終的に法廷で負けても、相手に時間とカネと神経を費やさせれば勝ち」との発想で、有力保守派に対する嫌がらせ訴訟を連発してきた。
私はアメリカの保守派にはおおむね好意を持っているが、アメリカの左翼インテリ、とりわけ左翼弁護士は最も嫌いな人種に属する。「アメリカ」を十把一絡げに「反米」「親米」などを論ずるのが愚かな所以の一つだ。
【ついでに】
金成昱氏を囲んで議論した「韓牛炭焼肉専門店・チャムスッコル」(ソウル市中区武橋洞)にて。向こう側は凍らせたサラダ。
骨を取った直後の骨付きカルビ。向こう側に置いてあるのは、網の上で煮た生ニンニク。
最後に冷麺