中国共産党が目指す「人民幣圏」=軍事的覇権 |
金曜日(18日)午前10時に、中国問題専門家・田代秀敏氏が国家基本問題研究所に来所、多彩なスライドを用いて、興味深い話を聴かせてくれた。
田代氏によれば、中国共産党は党創設100周年となる2021年7月1日までに、東アジアにおいて人民元(中国で通貨を意味する言葉は「人民幣」。通貨単位は「圓」が正確だという)を投資通貨とする「人民幣圏」を実現すべく邁進しており、その際、軍事的覇権の及ぶ範囲イコール通貨圏の範囲ときわめて戦略的に捉えているという。
日本がこれに対し、アジアへの産業投資窓口としての「国際金融センター」を創設できるか、それも、単なるマネー・ゲームの拠点ではなく、国内に産業基盤を持った、「産業を育てる金融センター」として作れるかどうかが国家の命運を決める、というのが田代氏の見立てである。
大変面白く、参考になるレクチャーだった。
旧芝離宮庭園(浜松町)