アメリカでの岡田克也氏の言動はやはりおかしい |
民主党の岡田克也氏から、拉致被害者家族会に対し、自分の発言が間違って伝えられているので、会って説明したいとの申し入れがあった。
家族会、救う会の代表が、14日午前10時から岡田氏と面談の予定である(私は福井で所用があり不参加)。
ここで一点だけ指摘しておきたい。
岡田氏は5月8日付ブログ「拉致問題-述べていないことが伝えられるのは残念」で次のように述べている。
http://katsuya.weblogs.jp/blog/2009/05/post-464e.html#more
アメリカに行った際に、テロ支援国家の指定解除の問題が議論になりました。このことに関して、私が従来から申し上げていることは、拉致の問題を抱える日本人として、アメリカの決定は残念である。しかし、一部にこのテロ支援国家の指定を解除したことをもって、日米同盟にひびが入るというような議論があるが、その点については、私はそう思わない。
日本にも、拉致の問題や核・ミサイルの問題といった国益があり、アメリカにもアメリカの国益がある。両国の国益が常に一致するとは限らないので、ときにはこういう日本から見て誠に残念な、そういう決定が行われるということはある。しかし、そのことによって日米同盟にひびが入ったと、そこまで言うのは間違いである。そのように私はアメリカでも述べてまいりました。
一体、何を考えてそんなことを、わざわざ「アメリカでも述べて」来たのか。
アメリカの国益に照らしてもテロ指定解除は間違いだ、という意見が米側にも多数ある。岡田氏はなぜ、自分はそうした考えに同調する、そうした人々と連携を強めていきたいと言わなかったのか。
これでは、「ライス・ヒル流の宥和外交を今後も黙認します」と言っているのと同じだ。要するに、“すべて他人事”の福田康夫と何ら変わらない。
アメリカも一枚岩ではない。日本の有力政治家の意向は、米側内部のせめぎ合いにある程度の影響を与えよう。
テロ指定を解除すると日米同盟にひびが入ると力説していた米側の同志たちは、福田の「解除は歓迎すべき」という発言にハシゴをはずされ、今また岡田や前原ら民主党幹部のいい加減な姿勢に失望していることだろう。
仮にワシントンにおける岡田氏の「問題発言」が上記程度であったとしても、なお非常に無責任と言わざるをえない。
私は、民主党代表として、松原仁代議士を推す。
【参考】岡田発言(2003.1.19 NHK)
「5人が日本にいたいというのなら、日本にとどめておくのは当然だが、政府がはっきり決める必要はなかった。そのことで、北朝鮮は態度を硬化させた。世論に迎合しすぎだ。やり方が非常にマズかった」