的を射た松原仁代議士の対北・対米論 |
前エントリでも触れたとおり、12月8日開催予定の六者協議は、日本外交が自主性を打ち出す転換点になりうる。麻生首相のリーダーシップに期待したい。
逆に対米(というより対国務省)追随に終わるようだと、私にとっては、現内閣を支持する理由はなくなる。
悪い見本は手近にある。福田「全方位土下座外交」だ。
松原仁衆院議員のブログに、福田前首相の姿勢を厳しく批判した文章を見つけた。昨年11月、今年5月と、私も二度、松原議員と一緒にワシントンを回ったが、議員の実感を共有する(写真は今年5月、国務省訪問時)。
松原ブログから関連箇所を引用しておきたい(一部略)。
なお文中にある松原、渡辺周議員らがまとめた民主党・拉致問題対策本部(本部長・中井洽拉致議連会長代行)の「追加経済制裁案」は、党内の「明日の内閣」その他、上位機関で承認される必要がある。
旧社会党系の親北議員や、前原誠司氏ら親ヒル議員、岩国哲人氏ら利権第一議員も多い中、必ずしも先行き楽観できないようだ。
自民党・拉致問題対策特命委員会(委員長・古屋圭司拉致議連事務局長)が中心にまとめた制裁強化案の方が先に進むかも知れない。
大いに内容およびスピードを競って欲しいところだ。
北朝鮮に対する追加制裁について2008.11.6(木)
衆議院議員 松原仁
アメリカが北朝鮮テロ支援国家指定を解除した。
このことは、北朝鮮を核保有国として暗黙のうちに認めたようなものと考える。
……特に、このテロ支援国家指定の中に、日本人拉致問題が2004年から入ったことを考えると、この解除はアメリカが拉致に対しても北の主張を一定認めたとすらいえる。
つまり、このテロ支援国家指定解除は、北朝鮮の核保有了解と、日米安全保障条約空洞化の危機をはらんでいると言えよう。
しかし、其の引き金を引いたのは、福田内閣であり福田総理大臣であったことを忘れてはならない。彼が北朝鮮との交渉において、彼らが拉致の再調査を約束し、其の調査本部を立ち上げたときには、わが国の北朝鮮に対する制裁である、チャーター便の解除や、人的往来の完全なる解禁をすると言明したことこそ、結果としてアメリカを含む全世界に日本外交の誤ったメッセージを送ったことになった。
少なくとも、今年5月に我々が訪米した折、私が会見したアメリカの関係者は、日本が北朝鮮に対して強硬な姿勢をとる限りは、テロ支援国家指定解除はないだろうと観測を洩らしていた。
その日本が、自ら強硬姿勢を崩したとアメリカは判断したのである。
あの小泉・金正日会談において再調査を約束し、それで出てきたのが、横田めぐみさんのニセ遺骨であったことを考えれば、斎木・ソンイルホ会談でそれ以上のものが出てくることを期待するほうが間違っているのだが、そんな言葉の遊びに制裁解除をほのめかして、アメリカのテロ支援国家指定解除を誘発させることの外交的馬鹿さ加減は、がっかりするだけである。
少なくとも、福田内閣のこの北朝鮮に対する姿勢は結局、ナチスドイツに対するイギリスの宥和政策があの悲惨な世界戦争を引き起こしたときと同じような過ちであったと後世評価されるであろう。
こうした中、わが民主党の拉致対策本部においては、今回、しっかりとした日本の意思を世界に示すために、北朝鮮が日本に対して拉致解決に全く誠実でない現状にあっては、断固として追加制裁を法案とするべしと言う議論が行われた。
私と渡辺周議員が中心となり、法制局とも打ち合わせをし、現行法の中で追加制裁としてどのようなものが出来るかを検討した。
すでに11月2日のサンケイ新聞紙面にその内容が掲載されているが、「人」「物」「金」そのほかの4項目に分けて14の制裁を展開した。今後は拉致対策本部の会議を踏まえ、党内でも議論をすることになるであろう。
重要なことは、そうした国家の意思を鮮明にすることであり、アメリカが、北朝鮮に対して融和路線をとろうとも、直接核の脅威にさらされ、また拉致問題を未解決のまま放置をさせないと言うメッセージは、世界の国々に対して、日本がアメリカとは別に独自の判断をするようになったというメッセージを与えることにもなり、日本の国際的なイメージの向上にもつながるであろう。
そして何より、主権国家として、また人道国家として当然のことであるが、北朝鮮や中国に対して、拉致に取り組むわが国の国民の怒りと一貫した姿勢とを示すことになるのである。


