めぐみさん「死亡説」をとる人々の浅はかさ |
横田めぐみさんが、今日、44才の誕生日を迎えた。米共和党の新星サラ・ペイリンと同じ歳だ。帰国後、われわれを大いに啓発し、勇気を与えてくれるような活躍が期待できよう。
情報提供者の特定につながるため今は公開できない話も含め、めぐみさんの生存情報は多数ある。
金正日の妻の一人で在日出身の高英姫(大阪市生野区鶴橋生まれ)が、自分の息子たちにある程度の日本語教育を希望し、めぐみさんが教師役にピックアップされ、以来、ロイヤル・ファミリー周辺で暮らしているといった情報が中心である。
一方、「死亡」情報は、北朝鮮当局が出してきた捏造資料、および北に取り込まれた人々による口コミが中心だ。
「取り込まれ」の典型は田原総一朗で、親しくなった(と思わされた)北の当局者から、「先生には本当のことを言います。管理担当者がとんでもないバカで、めぐみさんを死なせてしまった。許しがたい不注意で、本当に申しわけない。が、亡くなった人を生き返らせろと言われても……」等々、囁かれて、「そうか。やっぱり」とうなづき、帰国後、「私が信頼できる筋から得た情報では……」と死亡説を行く先々で説いて回っている。カモとは、こういう男のことをいうのだろう。
田原が、生存情報を真剣に取材したという話は寡聞にして知らない。一方、北の当局者が吹き込む死亡論はそのまま受け入れている。要するに、自称する“ジャーナリスト”の仕事をまったくしていないのだ。
「救う会」や一部政府当局では、生存情報と死亡情報をともに念入りに検討し、その上で、生存と見るのが自然、という結論に達している。
保守派の“重鎮”の中にも、思慮を欠く死亡説をフラッと口にする石原慎太郎、岡崎久彦といった人々がいて、苦々しい思いをさせられたことを、今日、改めて思い出した。