古賀誠と岡田克也の救いがたさ―宏池会の系譜 |
1992年1月11日、数日後の宮沢首相訪韓を睨み、朝日新聞は、慰安婦強制連行「新資料」発見というゲッペルス並みの一大プロパガンダを行った。
実際、吉見義明中央大教授が朝日の記者に渡した資料は強制連行を示すものではなく、朝日もそのことは理解していた。
であるが故に、記事本文では強制連行とは書かず、一方、煽情的見出しや「用語説明メモ」を動員して、いかにも強制連行の決定的証拠が出てきたかのような紙面作りを行った。
記事にも「強制連行」と書いてあれば、愚直な思い込みないし誤報という評価も成り立ちうるが(千歩譲ってだが)、まさに言い訳不能の確信犯的プロパガンダであった。
2014年12月22日に出た、朝日「第三者委員会」の報告書も、「首相訪韓の時期を意識し、慰安婦問題が政治課題となるよう企図して記事としたことは明らか」とした上、「このスクープ記事は、韓国世論を真相究明、謝罪、賠償という方向に一挙に向かわせる効果をもった」(波多野澄雄委員)、「韓国における過激な慰安婦問題批判に弾みをつけ、さらに過激化させた」(北岡伸一、岡本行夫委員)と批判したものである。同時に、アメリカのメディアの「慰安婦問題歪曲に弾みをつけ、さらに歪曲化させた」ことも間違いない。
この朝日のキャンペーンにうろたえてまず謝罪ありきに走ったのが、当時の宮沢首相官邸と外務省であった。
首相の宮沢喜一、官房長官の加藤紘一、跡を継いだ河野洋平、いずれも自民党宏池会である。その宏池会をしばらく牛耳った古賀誠(安倍首相から、最も嫌いな政治家は古賀誠と聞いたことがある)が安倍再選を牽制する発言をしているようだ。
慰安婦問題に関する正論によって、安倍首相は何度か集中砲火を浴びてきたが、これはいわば宏池会の無責任、負の置き土産を正そうとあえて火中の栗を拾ったものと言える。
古賀はまず、安倍氏に謝罪し、謝意を述べるべきだろう。どこまで腐った男なのか。
民主党代表選に出ている岡田克也が、自身の政治姿勢に「一番ぴったりくるのは昔の自民党宏池会」と語るのを聞いて、この男もやはり救いがたいと改めて感じた。
読売 2015年01月12日
自民総裁選、無投票好ましくない…古賀元幹事長
自民党の古賀誠元幹事長は12日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、9月の自民党総裁選について、「(安倍首相の)無投票(再選)は党のために好ましくない」と述べ、対抗馬が出馬すべきだとの考えを示した。
さらに、「政権打倒ということではなく、健全な政権運営のために党内の対抗勢力が必要だ。あまりにも官邸が強い印象を受けている」と語った。
11日投開票の佐賀県知事選で、自民党が推薦した候補が敗れたことについて、「候補選定の時点で自民党本部と県連の連携が取れなかったのが敗因」と語った。
産経 2015.1.10
【民主党代表選】岡田克也氏インタビュー
……
--自身の政治姿勢は
「一番ぴったりくるのは昔の自民党宏池会(現岸田派)ではないか。保守リベラルと言うのか、中道リベラルと言うかは分からないが」
--細野豪志氏の新党構想を討論会で取り上げた
「代表選では、代表にふさわしいかどうかの資質が問われる。細野氏の話が以前と違うので説明が必要だと思った。私は口の堅い男と言われるが、目に余ったので最小限申し上げた」