媚中で失敗し、媚中で挽回を図る野田佳彦の「複雑怪奇」 |
野田佳彦における対中外交の迷走に歯止めが掛からないようだ。
まず、野田政権の尖閣国有化は、石原都知事による購入、燈台・船だまりの設置など「対中強硬措置」を阻止するため、岡田克也副総理、玄葉外相主導で、塩漬け狙いで先買いに走った媚中行為だったという点を再確認したい。
にも拘わらず、岡田の出身母体であるジャスコが最も徹底した略奪・破壊を被った。媚中は逆効果―土下座すれば頭を踏まれるだけ―をこれほど劇的に示した例もない。
野田自身、「国有化は平穏かつ安定的に維持管理することが目的であることを、再三、いろんなルートを通じて(中国側に)説明してきたが十分に理解されなかった」と媚中的意図を明らかにするとともに、「一定のハレーションは考えたが、規模は想定を超えていた」と読みを誤ったことも認めている。
戦前の首相なら、「シナの天地は複雑怪奇」の一言でも残して(いまならツイッターか)辞任するところだろう。少なくとも昔の方が、出処進退の潔さがあった。
野田は、媚び方が不十分・不適切だったと誤った総括をしたらしく、さらに宥和派大使や宥和特使の派遣を考えているという。
どうしても特使に固執するなら、国基研のメンバーが引き受けてもよい。相手も、今や影響力の怪しい媚中派の「大物」と対話するより、櫻井よしこ氏以下「ぶれない右派」の動向を探る方に、より意義を認めるだろう。下記エントリ参照。
■「中国は被害者、常に自制」―「太平洋分割」発言の軍人が櫻井よしこ氏の「誤解」を解く
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/2467766/
■「ダライ・ラマと会談しても影響小さい」―宮本雄二前駐中大使のアドバイス
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/2486337/
産経
【尖閣国有化】中国の反発規模は想定外 首相、特使検討も
2012.9.20
野田佳彦首相は19日夜のテレビ朝日番組で、沖縄県・尖閣諸島の国有化に抗議する反日デモなど中国の反発の高まりについて「一定のハレーションは考えたが、規模は想定を超えていた」と述べた。
首相はまた、「国有化は平穏かつ安定的に維持管理することが目的であることを、再三、いろんなルートを通じて(中国側に)説明してきたが十分に理解されなかった」と強調。その上で、関係修復に向けて要人を中国に派遣する可能性に関し、「特使として、これからどうするかも含めて検討したい」と語った。
イザ!ニュース
中国大使に“親中派”起用案が浮上! 関係修復が狙いか
2012/09/19
赴任前に亡くなった西宮伸一駐中国大使の後任に、駐中国大使経験者の宮本雄二氏(66)を起用する案が浮上している。宮本氏は「チャイナスクール」(中国語研修組)出身で、丹羽宇一郎前駐中国大使の前任者。沖縄県・尖閣諸島の「国有化」をめぐって日中関係が緊張するなか、野田佳彦政権としては「親中派」大使を起用することで、中国との関係修復を狙っているようだ。
宮本氏は1946年、福岡県生まれ。69年に京大法学部を卒業後、外務省入省。アジア局中国課長や在アトランタ総領事などを経て、2006年から10年まで駐中国大使を務め、同年退官した。
尖閣問題では、反日デモが毎年頂点を迎える9月18日(柳条湖爆破事件が起きた日)の直前に、野田政権が周到な準備もなく「尖閣国有化」に踏み切り、日系企業に大被害を与えたことが問題化しつつある。
野田政権としては、中国要人との人脈が豊富な宮本氏を起用することで窮地を脱したい意向とみられる。外務省内では「適任だ」という声と、「中国に近すぎる。野田首相や玄葉光一郎外相は口では『毅然と対応する』といいながら、『親中派』大使を送り込むことで、中国の怒りを静めようとしている」という声も聞かれる。
現時点で、宮本氏が大使起用を受けるかどうかは不明。他の候補には、外務省アジア大洋州局長を務めた藪中三十二元外務事務次官(64)や、佐藤重和駐タイ大使(62)の名前が浮上している。