国家基本問題研究所 北朝鮮問題を論じ尽くす(3) |
『諸君!』緊急復活号の座談会から、前エントリにつづき、私の発言部分の3回目である。
拉致・核・統一・そして中国の野望――
櫻井よしこと国家基本問題研究所 北朝鮮問題を論じ尽くす
櫻井よしこ/田久保忠衛/西岡力/島田洋一/ホン・ヒョン/朴相鳳
島田 (韓国側出席者に)私も質問があります。今、脱北者がどんどん中国に出ているわけですが、もし中国が、脱北者が韓国に自由に行くことを認めれば、東ドイツにおいて主にハンガリーからオーストリア経由で国民がどんどん逃げて、ちょうど出血多量で死ぬように倒れたのと同じことが起きると思います。
そこで聞きたいのは、韓国政府は脱北者を強制送還するな、韓国が受け入れるから渡せ、ということを中国政府に強く言っているのでしょうか。数年前、西岡さんと一緒に中国の温家宝首相のブレーングループと議論した時、この問題を提起したら、中国の連中は、「いや、我々は渡していいんだけど、韓国政府のほうが嫌がるんだ」とうそぶいていました。これは中国側が自らの悪行を体よく責任転嫁している面も強いと思いますが、実際はどうなのですか。
(これに応じて朴相鳳・ドイツ統一情報研究所代表)が、韓国政府は、すべての脱北者は韓国が責任を持つと世界に宣言し、その上で中国に対し、脱北者を強制送還するな、韓国に直接送るのが難しいなら、第三国への通路だけでも開けろと要求すべきだと論じた。)