鳩山由紀夫が想う「エコ基地」案―現行案の微調整 |
下記ニュースについて
辺野古への米軍基地移転問題について鳩山氏は、「さらに環境に配慮する」から「現行案に戻るという話ではありません」と強弁し続ける構えのようだ。
関係者によれば、鳩山氏が期待を寄せているのは、浅瀬に「エコ基地」を作る岡本(行夫)案と呼ばれる構想だという。
名護市には過去に浚渫された泥土(ヘドロ)が大量にある。これを埋め立てに用いれば、自然からすくい上げたものを自然に戻すという意味で「エコ」になる。また、埋め立て地をうまく海流を作る形状にして、周辺で珊瑚を育成できれば(できるかどうか知らないが)「エコ」をアピールできる―。
この案の最大のネックは、環境アセスメントのやり直し(通常3年掛かる)を迫られかねないことで、そうなれば米軍再編全体に悪影響が及ぶ。その観点から米側は疑問を呈しているという。
仮に鳩山氏の思惑通り進んでも、常識に照らして、現行案の微調整に過ぎないことは明らかだ。
違うというなら、解散総選挙で信を問うべきである。
福島“現実を”みずほが「火を付けて回る」(直嶋経産相)目的で沖縄に飛ぶそうだが、連立内でジタバタするのでなく、堂々と解散を求め、選挙戦を通じて直接国民に訴えたらどうか。
イザ!ニュース
鳩山首相、普天間合意「現行案に戻っていない」
2010/05/25 00:02
【鳩山ぶら下がり】24日夜
--普天間問題に関して、首相は1カ月前、自民党の谷垣禎一総裁との党首討論で、辺野古への移設は実現不可能だと発言をしているが、ひと月で考えが変わったということなのか。……
鳩山……現行案に戻るという話ではありません。あの、私が申し上げたのは、現行案としての辺野古は、これは無理だと。その意味でさらに環境に配慮する、その前に当然住民のみなさま方の安全というものを考えなきゃなりませんが、あの、米軍の運用上の問題も含めて、それが満たされるというものを見いだしていく中で、最終的に辺野古周辺という状況になったということでございます。
--社民党の福島瑞穂党首がきょう、辺野古への移設について連立与党3党の政策合意に反していると言った。内閣の意思疎通をどう図っていくつもりか
鳩山 はい。これは福島党首には恐縮ですが、3党の合意に反しているわけではありません。3党合意の中には当然、沖縄の負担軽減ということは申し上げております。したがって私はこの8カ月間、沖縄のみなさま方のこれまでのご苦労を考えたときに、できる限り負担軽減をしたいということで努力をしてまいりました。したがって、この辺野古への移設ということとともに、沖縄の負担軽減というものはさまざま図ってまいりたいと、これからも思っております。
その意味で政策の合意に反しているということではないと。これは福島党首にもしっかりと申し上げなければならないと思っています。
--きょう、民主党の小沢一郎幹事長が定例会見で、党代表の発言と党の公約は同じだと発言した。どう思うか。
鳩山 はい。公約という意味をいろいろとお取りになることはありうると思います。したがって、代表としての言葉の重さというものは私も理解をしています。それだけに自分の発言したことという重さを感じながら、できる限りそれに沿うようにと努力をしてまいりました。なかなか、その意に沿わないということもあったことも率直に認めなければならないと反省しております。……
沖縄タイムス
日米「普天間」28日合意 辺野古 現行アセス内
埋め立て軸に調整
2010年5月20日 10時00分
【東京】日米両政府は米軍普天間飛行場の移設に関する合意文書を今月28日に発表する方向で最終調整に入った。移設先はキャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てる現行計画の環境影響評価(アセスメント)の枠内を要求している米国の意向を大筋で受け入れる。滑走路の沖合移動は微修正にとどめ、辺野古崎の先端を滑走路が横切る形になる見通しだ。
工法は、くい打ち桟橋方式に米側が否定的な見解を示したため結論を先送りし、埋め立てを軸に調整を続ける。周辺によると鳩山由紀夫首相はくい打ちにこだわりを見せているが、他の関係閣僚は埋め立て回帰に傾いている。
政府は最終的に埋め立てを採用する場合、首相に近い岡本行夫元首相補佐官が提唱する「環境共生型」の「エコ基地案」を有力視している。同案は羽地内海の泥を活用して辺野古を埋め立てることで、新たな海域生態を造成するとされる。
岡本氏は今年4月、沖縄タイムスの取材に「ヘドロ(泥)を固めて海流変化を起こすことで(環境を)再生する」と話していた。首相も岡本案の説明を受けており、一定の理解を示しているという。……
読売新聞 2010年5月25日11時54分
首相「閣僚としてはいかがか」福島党首訪沖に
社民党党首の福島消費者相は25日、沖縄県入りし、米軍普天間飛行場移設問題について仲井真弘多知事らと会談する。
福島氏は鳩山首相が表明した同県名護市辺野古への移設方針に反対しており、閣僚からは福島氏の行動に賛否両論が示された。
首相は25日朝、首相公邸前で記者団に「閣僚として行くのはいかがなものかと思うが、社民党党首という立場で行かれるのはやむを得ない」と述べた。
閣議後の記者会見では、直嶋経済産業相が「3党合意を曲解し、世の中に『合意違反』だと繰り返すのは問題。与党の立場で収束させる努力をしないといけない。むしろ火をつけて回るのはどうか」と批判。前原沖縄相も「閣僚の一員として内閣の方向性に従って努力して頂くことをお願いしたい」と述べた。これに対し、国民新党代表の亀井金融相は「連立の立場で必死にやっているのは妨害ではない」と福島氏を擁護した。