「政略が第一」 小沢一郎 |
産経の本日付「正論」で岡崎久彦氏が、米軍によるタリバン・アルカイダ拠点攻撃の経緯について、次のように述べているが、正しい認識だと思う。
というより、政局、党利党略しか考えない小沢一郎という人物の無責任さが度を超しているということだ。
特措法の延長に対して、民主党の小沢代表はシーファー大使に「アフガン戦争は米国が国際社会のコンセンサスを待たず始めた」戦争だと言ったが、これは安保理決議の経緯、当時の各国の対応振りから言って、事実認識の明らかな誤りである。
仮にも参院第一党の代表が、目先の政争の具として、歴史を適当にブッシュ批判の方向に「修正」しようとする(それは今の雰囲気では俗受けが期待できる)……、その卑小な態度には呆れざるをえない(修辞上、怒りを通り越してと書くところだが、だんだん怒りも昂じてきた)。
タリバン・アルカイダは残虐非道なテロ集団であり、国際都市ニューヨークへの攻撃では、アメリカ人のみならず、日本人20人以上を含む諸外国の国民も、多数命を落としている。
放っておけば、第二、第三の大規模テロも予想される状況下、多くの国がタリバン・アルカイダ弱体化のため、アフガンでの軍事行動を是とし、協力体制を組んだのは、当然のことだ。
また、あの海域での海上自衛隊の活動は、重要なシー・レーンの安全を各国と連携しつつ確保していくという別の戦略的観点からも、今後に向けた布石となるだろう。
仮に、最終的に、与野党間で何らかの「調整」が付くにしても(そうならない可能性も大きいが)、そこに至るまでに空費される政治的時間(機会費用)を考えると、“政略が第一”小沢民主党のせいで、損なわれる国益は大きいといえる。