中山恭子補佐官にオフェンス面でも期待する |
中山恭子補佐官にオフェンス面でも期待する
昨日(6月5日)、中山恭子首相補佐官から、先の訪中・訪米について、家族会や支援者に対する説明があった。
※救う会全国協議会ニュース
http://www.sukuukai.jp/mailnews.php?itemid=1260&catid=43
私は所用で出席できなかったが、後で関係者から詳しく内容を聞いた。
中国がらみで一点コメントしておきたい。まず、「救う会ニュース」から、中山さんの発言の一部を引いておく。
中山補佐官 中国側に真摯な姿勢が感じられ、また連絡が可能になるなど第一歩となったと認識している。中国側から、「必要な協力と連携を行いたい」との反応があったが、報道されたようなキム・ヘギョンさんの留学や、遺骨のDNA鑑定での協力などの話は一切出ていない。日本はDNA鑑定では世界最高の水準があり、協力を求める必要もない。また拉致について「初めて聞いた」と中国側が述べたとの報道があったが、それが例えばDNA鑑定など色々な詳細な情報を伝えたことによるもので、その一部は知らなかったということであり、拉致問題について認識がないわけではない。中国人拉致についての情報も伝えた。(引用終わり)
自国民を抑圧する中国共産党が、他国民、特に日本人に関わる人権問題解決に「真摯な姿勢」で臨むはずがないので、そう見えたとすれば、その分、余計に警戒せねばならない。
横田めぐみさんの娘キム・ヘギョンさんを北京大学に留学させ、そこで横田代表夫妻と会わせるとか、中国が第三者的立場から「遺骨」のDNA再鑑定を行うなどの「協力」案を中共側が中山さんに提示したという読売新聞の記事は誤報だったようだ。
しかし、中共が、今後そうした、拉致問題の終結を狙った謀略的「協力」を申し出てくることは大いにあり得る。
読売の記者も、在北京日本大使館員から「感触」として得たところを早まって記事にしたらしく、誤報は誤報だが、推測の方向としてさして間違ってはいないだろう。
もっとも、中山補佐官は、こうした謀略工作をはねつける力、いわばディフェンス面は非常に強いので、中共が「真摯な」に仕掛けてきても、決して乗らないだろう。
問題はオフェンス面である。
「中国人にも拉致被害者がいるのに、中共は、重要情報を持つはずの脱北者を北に強制送還し続け、拉致問題解決を妨害している」というメッセージを、さまざまな場で国際的に発していく必要がある。
それをやると中国政府が嫌がるからやめておきましょうというのが、中山さん周辺の一部も含め、外務官僚多くの発想だろう。
そうではなく、中共が嫌がるから効果があるのだ。
今後、拉致問題の存在が、中共にとっても苦痛であるという状況を作り出せるかどうかが、大きなカギになろう。
「中共が嫌がること=拉致問題解決に効果のあること」との認識で、オフェンス面でも大いに国際活動を活発化させてもらいたい。